特命が下り、私は妖怪を探すという妖怪スカウト班に配属された。うまく妖怪をスカウトして人気が出ればゆるキャラ以上の経済効果をもたらすと、会社の顧問経営コンサルタントが提言したらしい。
それで私が貧乏くじを引くことになり、妖怪スカウトの任務に就いたというわけだ。
妖怪を探せといっても雲を掴むような話だ。どこを探せばいいのやら。しかも、有名な妖怪ではなく、あまり知られていないマイナーな妖怪がいいという。だから業務報告書も「今日も妖怪の目ぼしい情報には出会えなかった」といったページばかりが続くのだ。
妖怪なぞ存在しない。空想の存在だ。と心の底で思っていることも原因かもしれない。妖怪スカウト班は営業企画室の下にあるから企画室長からは「まだ妖怪は見つからないのか!」と無能扱いされ始める。最初は馬鹿馬鹿しい仕事と思っていたが、室長から急かされるたびに少しづつ焦り始めた。図書館や古書店を巡り、古文書を調べてみる。実際に出会わなくても、まだ知られていない妖怪の記述には縁があるかもしれない。だが、古文書に載っている妖怪は、すでに妖怪マンガや小説の中に登場しているものばかりだった。社には報告したものの、無視されてしまった。
このままでは、私は立つ瀬がない。今日もしょんぼりして古書店で妖怪古文書探しをしていると。
「あの。妖怪探してるんですか?」店員に声をかけられてた。「あまり知られていない妖怪を見つけようとしているのですが。難しいもので、なかなか探し出せない」
「あのう。妖怪さんがいるんですよ。ねえ」と近くにいた男に声をかけた。すると男は振り返って「ああ。そうだ。教えて差し上げたら」「ど、どこに妖怪がいるんですか?」と声を上ずらせた。「ええ、“ちん”て妖怪さん。住所書きますね」そんな名前の妖怪は知らない。古書店のお得意さまらしい。いったいそんな妖怪なのか?自称妖怪とのこと。
メモを渡されて行ってみることにした。そこはどこにもある木造アパートだった。二階の一室だ。もちろん表札はない。ドアの前に立ちノックする。「こんにちはー。古本屋さんの紹介で参りました」返事はない。
どうしよう。迷ったがドアノブを回してみた。すると何の抵抗もなくドアは開いた。昼間というのに中は薄暗い。誰かが部屋の中央に座っているのがわかった。雰囲気からして普通ではない。目を凝らすとずんぐりとした半裸中年男が背を向けて座っている。ざんばら髪が床まで伸びていた。まさに妖怪だ。まわりには古本が散乱していた。古書店から配達された本だろう。「あなた、妖怪ですか?“ちん”さんですか?」
「何かはわからん。気がついてここにおる。本の、“もののけ”や“妖怪”というもののようだ。自分が“ちん”とはわかる。わしに用か?お前は何だ」
「はい。私は妖怪スカウトです。まだ知られていない妖怪を世に売り出そうとしているのですが。実は疫病が世に流行したときに、病封じの存在としてアマビエという妖怪がブレイクして経済効果を上げました。そんな未知の妖怪が他にもいるはずだ、と探してまわっています。ちんさんが妖怪なら、どんな妖怪なのですか?なぜ、ここにいるんですか?」
部屋の中には男の生活を感じさせるものは何もない。キッチンもないし、電化製品も家具もない。本が何十冊も散乱しているだけだ。やはり人間離れしている。ひょっとしたら「何か用かい!」くらいのギャグ程度を考えてもいたが本物かもしれない。ちん、という名にヒントがあるのだろうか。“珍”な存在ということだろうか。妖怪はなぜ自分が妖怪になったか知らなくて当然だろう。妖怪がどんな能力を持っているかは、後で調べればいいことではないか。とにかく、この妖怪を社に連れていき、どうプロモーションかけて経済効果を出させるかだ。それは私の役割ではない。私の仕事は彼を企画室に連れて行くまでだ。
「あなたを有名にしてあげられます。すべての人々がちんさんのことを知るようになるんですよ。世界一有名になるかもしれない」
ちんは私の言葉に少し心を動かされたようだ。散乱してページが開いた古書には“妖怪”の文字が見えた。ちんが、妖怪を知らないはずはない。そしてさまざまな妖怪の弱点を記してある。そのすべてを超える妖怪を目指そうとしたのか。
「あなたは、こんな暗い部屋にこもっている存在ではない。世界のスポットライトを浴びるべきだ。行きましょう」私が“ちん”を部屋の外に連れ出そうとしたときだ。アパートが激しく揺れ始めた。「地震だ!」と私がしゃがむ目の前に、“ちん”が座っていたあたりから巨大な邪悪な闇が出現した。「何だこいつは?」
「これが、妖怪だよ。手を変え品を変えこの世に出ようとしていたから古書の記述どおり抑え込んでいた。それがわしの役割だからの」
暗黒の妖怪は巨大化すると凶暴な叫びとともに周囲を破壊しながら飛び去っていく。私はほんとうの妖怪を見誤っていたらしい。“ちん”がため息をつきながら言った。
「“ちん”とは、妖怪を鎮めるの“鎮”だが。それがわしの役目だが。もう何ともならんのう」へなへなと妖怪スカウトの私の腰が抜ける。
「白岳オンラインショップ」リニューアルのお知らせ
日頃より、白岳オンラインショップをご利用いただき、誠にありがとうございます。
おかげさまで白岳伝承蔵は5月で10周年を迎えました。
この度、白岳オンラインショップは全面リニューアルを行い、高橋酒造の全ての焼酎をご購入いただけるようにいたしました。
これまで同様、プレミアム焼酎から、レギュラー商品、リキュールなど幅広い品ぞろえで、お客様の様々なシーンにもご対応いただけるホームページとなっております。
父の日や、お世話になっている人への贈り物、日々の食卓で楽しむ焼酎など、多くの皆さまにご利用いただければと願っております。
今後もより一層内容を充実させ、利便性の向上に努めてまいります。
白岳オンラインショップ
http://hakutake-shop.jp/
高橋酒造株式会社
「白岳オンラインショップ」メンテナンスのお知らせ
日頃より、白岳オンラインショップのご利用ありがとうございます。
下記の期間、ホームページメンテナンスのため、HAKUTAKE オンラインショップのHPサービスがご利用頂けません。
お客様にはご不便をおかけいたしますが、 何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。
【ホームページメンテナンス期間】
2020年5月24日(日)0:00 ~ 5月25日(月)12:00まで
※メンテナンス時間が変更になる場合がございます。予めご了承ください。
【メンテナンス対象サイト】
白岳オンラインショップ
http://hakutake-shop.jp
【メンテナンス期間中のお問合せ先】
球磨焼酎ミュージアム 白岳伝承蔵
電話:0966-32-9750 (営業時間9:00~16:00)
「球磨焼酎ミュージアム 白岳伝承蔵」営業再開のお知らせ
弊社では、新型コロナウィルスの感染拡大防止の観点から「球磨焼酎ミュージアム 白岳伝承蔵」の館内見学ならびに館内販売を休止しておりましたが、熊本県の緊急事態宣言の解除を受け、本日5月18日(月)より以下の対応による感染拡大防止対策を実施しながら営業を再開いたします。
<店内および従業員の感染対策について>
以下の感染対策を行い、感染予防に努めます。
①手指消毒・館内消毒(拭き消毒)
②白岳ホールでの椅子の間隔をあけ密を避ける
③レジカウンターシールド
④金銭受け渡しはトレーにて
⑤換気
⑥マスク着用(スタッフ・来館者)
<お客さまへのお願い>
①ご来館の際は必ずマスク着用のご協力をお願いいたします。
②以下に該当する方がいらっしゃいましたら、ご来社、ご来館をお控えいただくようお願いいたします。
・ 風邪の症状や37.5℃以上の発熱がある方(解熱剤を飲んでいらっしゃる方を含みます)
・ 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある方
・ 1か月以内に新型コロナウイルス感染症の流行地への渡航歴がある方。
以上でございます。
何卒、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

熊本国税局酒類鑑評会「優等賞」受賞のお知らせ
このたび、2020年熊本国税局酒類鑑評会において、本格米焼酎「白岳」を製造する
高橋酒造多良木蒸留所と白岳酒造研究所が優等賞を受賞いたしました。
この酒類鑑評会は、酒類の製造技術や品質向上を目的としており、熊本国税局管内には、
熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県を有しています。今回、本格焼酎部門には216の製造所から480点の出品がありました。
これもひとえに、皆様のご愛顧の賜物と感謝申し上げます。
この受賞を励みに、社員一同ますます焼酎造りに努力してまいりますので、
今後も変わらぬお引き立ての程何卒よろしくお願い申し上げます。
本格米焼酎「白岳」
https://www.hakutake.co.jp/lineup/detail/hakutake.php

大切なお母さんに、うめぽんで伝える“ありがとう”
毎年5月の第2日曜日は母の日です。
いつもお世話になっている大切なお母さんに
言葉だけでは足りない“ありがとう”を、美味しいお酒で伝えてみませんか?
おすすめは、優しい香りと味わいが魅力の「うめぽん」。
ほんのり酸っぱい国産梅と、柑橘系の上品な甘さのデコポンストレート果汁をミックスした甘すぎずカジュアルに飲める新しいタイプの梅酒。
アルコールがあまり強くないお母さんにもプレゼントしやすいお酒ですよ。
梅酒に合うおつまみを作ってあげて、ふたりで一緒に飲むのもいいですね。
心を優しく包んでくれる一杯に、日々の疲れを癒してもらいましょう。
高橋酒造では、大切な人へ感謝の気持ちを伝えるさまざまなお酒をご用意しております。
ご購入はこちらから
https://www.hakutake.co.jp/lineup/detail/umepon.php

第186回 こんなお仕事
バーのカウンターで同業者たちが口角泡を飛ばしながら何やら言いあっていたので耳を傾けた。どうも地方大手の施設業者に対しての苦情のようだ。資材担当の男が煮ても焼いても食えないひどい奴のようで同業者たちは不満たらたらだろう。
「値引き要求がエゲツない。見積りのときに値引きさせ、請求書を出しに行くと難癖をつけてまた値引き。支払ってもらいに行くと、端数は引くよ!とまた値引きされる。ひどいと思いませんか」
「そうだ。そうだ。あんなにひどい納品先はない!われわれを虫けらのように考えているんだ」
「皆そう思っているんだから、誰か文句を言ってやればいいのに。誰かいないか!」
ところが誰も名乗り出ない。そんなものだ。やはり私の見込み客らしい。立ち上がって会話に加わる。
「お話、横でうかがっていました。私がお役に立てると思います」
「何だ、お前」と全員がうさん臭そうな視線を向けてくる。私は名刺を一枚渡す。
「はい。私は“文句代行業”です。本人からは文句や苦情が言えない方々のために、私が代わって文句を伝えに行きます」
そう言ってポケットから鉢巻を出す。鉢巻には「文句代行」と書かれている。そしてモニター画面を見せた。
会社に私が訪ねていって担当者に文句を言っている場面だ。それは、こんな具合。
「誰だ、お前は。勝手に入ってきやがって」
「ちわー、文句代行業です。お伝えにまいりました。あなたは無神経だそうです。皆が迷惑している、と伝えろ!ということです。少しは反省しろってことです。できたら、豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ!もございます。以上でーす。失礼します。じゃあ文句お届けの受領印をお願いします」
「誰の依頼だ。こんなことを言わせるのは」
「それが、私の仕事のツボでございます。依頼人の方のお名前は、絶対に明かすことはできません」
モニター画面を見ていた皆が、 なるほどーっ!という表情で顔を見合わせる。
「これなら、いいかもしれない。誰が文句を言っているのかわからないし、皆の気持ちもちゃんと伝わるみたいだ」
すると一人が聞いてきた。
「いやぁ、凄いお仕事と思います。納入先へはぜひ文句を言ってもらいたいけれど、他にもあるんです。うちの近所にヤクザの事務所が最近越してきているですよ。家内や子どもたちが怖がりましてね。警察は取り締まってくれているようなんですが、子どもたちが脅えていると文句言ってくれますか」
「はい。もちろん、文句代行はお請けしますよ。ただし、文句代行先によって割高料金適用になりますね。身体的に危険が伴う文句先かどうかは表にございますのでご覧ください」
それで納得されたようだ。すると別の人がまた尋ねてきた。
「あのー。うちの家内に言ってもらいたいんですよ。夫に対しての態度が悪いぞ!夫に失礼だぞ!って。請けてもらえますか?」
「はい。もちろん、お仕事ですからご要望どおりに致しますが、奥さまに文句代行してもすぐにだれの依頼かおわかりになるのではありませんか。それでもよろしいですか。あとがより怖いことになりますよ。直接ご自分で仰ったほうが効率的と思いますが」
そう答えると尋ねた男は胸に手を当ててしばらく考えていたが、恐怖に襲われたようにぶるぶると頬を震わせ、首を横に振った。
「わかりました。や、やっぱりいいです」
結果的に、彼らは私に文句代行を依頼してくれることになった。
私は早速相手先へ出向き、プロフェッショナルらしく仕事を完遂した。資材担当の男は私の文句トークをまともに受け取ることができず、七転八倒する。他人には厳しく言うが、自分への批判はうまく受け止めることができない人物のようだ。私から逃れるようにこけつまろびつ上司のもとへ。
私もサービスのつもりで上司へも文句トークを。ひとりひとりの心からの恨みつらみを放ってやった。上司も私の語る文句には手も足も出ず、ぼろぼろと涙を流すのだった。
二人とも会社の床で腰を抜かし、返す言葉もなく小便を垂れ流したほどだ。
もちろん、誰が依頼したかは絶対に伝えない。それは私の職業観、倫理観、道徳観でもあるのだ。そして、最後にきっちりと付け加える。「誰が言ってるって?みーんな、そう言ってますよ。では、こちらに文句を言われたという認印をお願いします。あ、サインでもかまいません」
依頼主たちのところで経過を話すと、皆が大喜び。さて、次の仕事だ。私は、鉢巻を裏返すと床に手をつき平伏した。つまり土下座だ。
「本当に申し訳ありませんー!」
皆が仰天。「な、何をしてるんです」
裏返した鉢巻には「土下座代行」と書かれている。
「向こうさんから依頼されました。私の名刺をよくご覧ください。“文句代行”の一番下の行です」
そう。そこには土下座代行の表示も。最近は多角的に需要を掴んでいかないと食っていけない。
世知辛い世の中なのだ。
「申し訳!ございません」と床に頭をつけた。
「白岳温泉 しろみづき荘」臨時休館のお知らせ
お客様ならびに従業員の健康と安全を考慮し、新型コロナウイルス感染予防や拡大防止の観点により、
下記の期間を臨時休業とさせていただきます。
【休業期間】
ゴールデンウィーク期間中
2020年5月3日(日)~5月6日(水)
皆様にはご迷惑とご不便をおかけし、誠に申し訳ございませんが、
何卒ご理解・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
しろみづき荘
熊本県人吉市矢黒町1961-1
TEL:0966-24-2824
熊本県内の医療機関等向け高濃度エタノール製品の無償提供について
新型コロナウィルス感染症でお亡くなりになられた方々に心よりご冥福をお祈り申し上げるとともに、罹患された皆様と関係者の皆様、日々不安で辛い日々を過ごされているすべての皆様にお見舞申し上げます。また、新型コロナウィルスの感染拡大防止に向けて日々、最前線で対応頂いている医療関係の皆様、政府および自治体の皆様に心より敬意を表します。
高橋酒造では、新型コロナウィルスの感染拡大で当社として協力できることを模索しておりました。このたび、供給不足になっている消毒用アルコールについて、医療機関等において、手指消毒用以外の高濃度アルコールを消毒用として使用出来ることになった為、高橋酒造多良木蒸留所で蒸留したアルコールの一部を、熊本県へ寄付を行い、熊本県内の高齢者施設等へ提供いたします。製造に関わる費用はすべて当社で負担致します。
今後も、新型コロナウィルスの最前線で闘っている方々、苦しんでいる方々のお気持ちに寄り添いながら、
当社として出来ることを行っていく所存です。
「球磨焼酎ミュージアム 白岳伝承蔵」休館のお知らせ
新型コロナウィルスの感染が拡大している現況を受け、4月17日(金)から当面の間、
「球磨焼酎ミュージアム 白岳伝承蔵」の館内見学ならびに館内販売を休止させていただきます。
再開時期につきましては、高橋酒造HPサイト及び白岳伝承蔵HPサイトにてあらためてご案内差し上げます。
【対象の施設】
球磨焼酎ミュージアム 白岳伝承蔵
※なお、ECサイト等のネット販売(http://hakutake-shop.jp/)については引きつづきご対応致します。
皆様にはご迷惑とご不便をおかけし、誠に申し訳ございませんが、
何卒ご理解・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
高橋酒造株式会社
