【イベント/東京】池袋に“白岳KAORUの蛇口”出現!大衆酒泉テルマエ×白岳KAORU 春のコラボキャンペーン開催

このたび、3月1日(日)から4月30日(木)の期間中、人気居酒屋「大衆酒泉テルマエ」とのコラボレーション企画として、池袋西口泉にて「白岳KAORU 春のコラボキャンペーン」を開催しています。
期間中は店内に“白岳KAORUの蛇口”が登場するほか、3月7日(土)・8日(日)にはスペシャルイベントを実施いたします。

テルマエ×KAORU

【公式プレスリリース】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000052.000064466.html

【イベント概要】
期間:2026年3月1日(日)~4月30日(木)
場所:ひねり蛇口ハイ大衆酒泉テルマエ 池袋西口泉
   東京都豊島区池袋2丁目40-1 第2シャンポール1F
テルマエ公式HP:https://terumae-official.com/
テルマエ公式Instagram:https://www.instagram.com/terumae.official/

内容:
➀蛇口からKAORU!池袋西口泉に「白岳KAORU蛇口」設置
 まるで温泉のような“蛇口”からお客様自身で注ぐ体験型スタイルで白岳KAORUをお楽しみいただけます。
 〈おすすめ〉
 ・KAORU星空ハイボール
 ・KAORUジャスミンティー

➁「白岳KAORU」の爽やかな香りに合わせたテルマエおすすめのフードメニューもご一緒に!

➂3月7日(土)・3月8日(日)2日間限定イベント | KAORUガール来店
 3月7日(土)と3月8日(日)の12時~17時までは、2日限りの特別イベント「KAORUガール1日店長」を開催!
 テルマエならではのおすすめの割り方や、その日だけの特別アレンジをご紹介するなどイベントを盛り上げます。

フルーティーで香り華やぐ「白岳KAORU」はこの季節にぴったり。春の訪れとともに、その魅力をより体験的にテルマエでお楽しみください!

【shiromap(しろマップ)】追加店舗のお知らせ 2026年2月分

関東で白岳商品を飲みたいとき・買いたいとき、すぐにお店が探せるshiromap(しろマップ)!
「追加されたお店を知りたい!」とのお声に応えて、毎月追加店舗をお知らせしています。

2026年2月の追加店舗はありませんでした。
来月以降も新しい情報が入り次第お知らせしてまいりますので、引き続きshiromapをご活用ください。

【shiromap(しろマップ)ご利用はこちらから】
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【shiromap(しろマップ)とは】
登録件数3,000店舗超!首都圏で白岳商品が「買えるお店」「飲めるお店」を検索できるナビサイト!
「しろ」などの商品ごと、最寄り駅、エリア、店名などでも検索が可能です。
Google Maps上の表示ができて、行きたいお店の道順が分かります。

第257回 鈴木クンの頭山

“頭山”という落語がある。ケチな男がサクランボを食べると、頭に桜の木が生える。春になると桜の花が咲き、桜の木の下で花見客集まり大騒ぎ。あまりにうるさいので引っこ抜くと、その穴に降った雨水が溜り、池になる。魚が棲み始めると釣り客が集まるように。そして芸者連れの屋形船まで出て大賑わい。男はあまりのうるささに池に身を投げて死んじまう……という噺。

今朝、出社した鈴木を見て、その噺を思い出した。鈴木の頭に木の皮のようなものが、ちょこんと生えていたからだ。「……桜?」
桜の木の先に、ぽつんとピンク色のつぼみがついていた。「何か、変なもの食ったのか?」「三日前に、果物売場でサクランボを試食したんだ。三粒。もったいないから種子ごと飲みこんだ。昨日の夜から頭ずきずきして、今朝気がついたら、こんなになっていた」
翌日の鈴木の頭はもっとひどいことになっていた。桜の木は、より成長していたのだ。
まさしく鈴木の頭は、頭山になろうとしていた。とにかく桜の木を抜いてやらなくてはならない。桜の花が咲く前に。
ゴム手袋をして枝をつかんで引っこ抜こうとした。鈴木は悲鳴をあげた。「痛たたた。ひぃー。やめてくれ。」
数日後、鈴木の頭では見事な桜が咲いた。鈴木がベンチに座ると人々は彼にスマホを向けた。SNSでは、鈴木の人間桜の写真で溢れかえった。何故かベンチの前には、小銭が置かれていた。鈴木は絶望的な表情で泣きくれた。
なんとか鈴木を助けてやりたい。私はホームセンターから様々な薬剤を買ってきた。除草剤、育毛剤、漢方薬、ビタミン剤、そして毒をもって毒を制す。いろんな種子も。それを鈴木の頭に塗ってやった。
翌朝。鈴木の頭には桃、梅、梨、栗が実っていた。
「よくなってるどころか、これでは鈴木総合果樹園になってるじゃないか」
鈴木は苦しそうだった。よかれと思ってやったことが、裏目に出てしまったようだ。これ以上の苦しみはなさそうだった。頭の上の植物群を引き抜いてやれば、少しは苦痛もなくなるのではないか?頭に穴があいたとしても雨水が溜らなければ、池にはならない。私は鈴木を押さえて無理に桜の木や桃の木、梨の木を引っこ抜いた。凄い悲鳴を鈴木はあげた。
気を失った彼を私は急いで病院に運びこんだ。手当をすればいい結果になると思ったからだ。
医師は鈴木をMRIにかけた。そして言った。「これは、もう脳とは呼べませんね。代わりに頭の中に地形が形成されています」よく意味がわからない。「地形ですか」と問返す。「はい。頭の中に山があり、川があり、果樹園、温泉街、ほぼ観光地化しています」
これは新しい頭山の形なのだろうか?
鈴木の頭の上で観光バスが走り始めているのが見える。信じられない。
どうすればいい?
観光バスがこちらにやってきた。手をあげると、バスは私の目の前で停まった。何も考えないままドアを開く。
ぐにゃりと世界が歪んだ。バスの中にいた。
バスは走り出す。
視界が反転したようだった。バスの窓の外の遠いところで病院の白い壁が見えているような気がした。
それも気のせいだった。すぐに見えなくなる。
そのとき気がついた。これは鈴木の頭の中だということに。落語の頭山を聴いていて、いつも不思議に思っていたことがある。頭に池ができて、そこで魚を釣ったり屋形船を浮かべたり、どうしてできるのだろう、という疑問だ。
なるほど、こういうことなら、可能にちがいない、と納得できてしまった。
持っていたスマートフォンが突然、鳴り出した。出ると、鈴木だった。
「急にいなくなったから、どうしたんだと思って電話したんだ。今、どこにいるんだ?」
「今、鈴木の頭の中にいるんだ。鈴木の頭の中からバスが来て、うっかり乗ってしまった。ここには山があり谷があり、温泉もあっていいところだぞ。鈴木も来たらどうだ」
「いや、やめておくよ。あれから何と、調子が良くなったんだ。これは君のおかげだよなぁ。このまま、しばらく生活してみるつもりでいる」
「それは、よかったなあ。しかし、どうやったら鈴木の頭の中から出てこられるのだろう。と言っても鈴木にもわからないだろうし」
そう深刻に考えなかった。なんか、このバスに乗ったように元の世界に戻る方法がありそうだし。
「ああ、わからない。思いついたら教えるよ」
「じゃあ、鈴木の頭の中で、しばらくゆっくりしてみるよ。いい方法あれば教えてくれ」
私はバスを降りた。
のどかなところだった。出会う人たちは皆、感じがよく人なつこい。
誰もが私に声をかけてくれる。頼みもしないのに住まいを見つけてくれた。採れた食べものも持ってきてくれた。でかい温泉につかっていると、ここが鈴木の頭の中だということも忘れてのんびりと時が過ぎていくのを感じていた。秋には紅葉が見事だった。短い冬が過ぎると、春を迎えた。そして、方々で桜が花を咲かせた。人々は花見で酒に酔いしれた。まるで、天国だ。桜は散り、サクランボが無数になる。その頃だった。ここの人々の頭に異変が起ったのは!
住人たちの頭に例外なく樹が生えている!
あのサクランボ!
私は、この人たちをどうすればいいのだ。

【イベント/東京】天真爛漫×KAORU星空BARinニューみるく開催!

冬の丸の内で、香りと音に酔いしれる夜を!
毎回大好評の熊本の超人気焼酎BAR 天真爛漫と白岳KAORUのコラボイベント「天真爛漫×KAORU 星空BAR」が、東京の夜を華やかにジャックします。

会場は東京・丸の内ハウスの「ニューみるく」。
これまで多くのファンを魅了してきた、本格米焼酎オリジナルカクテルを今回も多数ご用意しています。
さらに今年は、「白岳しろ」40周年を祝した特別カクテルも新登場!

〔カクテル〕
・ニューみるくの名物カクテル“みるくハイ”
・「白岳しろ」とトマトジュースで作るフレッシュカクテル“しろトマ”
・白岳しろ×抹茶が織りなす、爽やかな和の一杯“しろ抹茶”
・白岳しろの新たな楽しみ方!コーヒーの香りが心地よい“しろくろ”
・華やかな吟醸香がたまらない“KAORU星空ハイボール”
・全国のイベントで大人気“KAORU星空レモンサワー(甘口/辛口)”
・天真爛漫といえばコレ!“銀しろソーダ”と“銀しろレモンサワー”
・熊本の恵みと職人たちの想いを蒸留した正統派「ドライジン」“BEAR’S BOOK”
・ハーバル&フローラル系のボタニカル “BEAR’S BOOK THE MAGIC”

イベント期間中の三日間はDJ.HIKOさんが登場し、華やかな音楽と熊本の飲み屋街で知らない人はいないと言われる名物オーナー中川ひとみママのトークで東京の熱い夜を盛り上げていきます!

また、ニューみるくと同じ丸の内ハウス7Fフロアの「来夢来人」や「musmus」でもKAORU星空BARが期間限定で開催されます。
来夢来人では、オリジナルカクテルのKAORU抹茶マティーニ、musmusでは金銀しろソーダなど、多種多様のラインナップをお楽しみいただけます。

イベント期間は2日25日(水)~2月27日(金)ですので、ぜひお越しください!

【shiromap(しろマップ)】追加店舗のお知らせ 2026年1月分

関東で白岳商品を飲みたいとき・買いたいとき、すぐにお店が探せるshiromap(しろマップ)!
「追加されたお店を知りたい!」とのお声に応えて、前月追加店舗をお知らせいたします。

2026年1月は下記店舗が追加されました。

■飲めるお店:13店舗
[東京エリア]
 ・メシ酒場 鈴木ちゃん 奥中目
 ・ロータスパレス 赤坂店
 ・ロータスパレス 池袋東武SPICE店
 ・バインセオサイゴン 有楽町店
 ・バインセオサイゴン 新宿店
 ・亜細亜食房 リバーサイゴン
 ・亜細亜食堂サイゴン 上町店
 ・WAGYU でですけ
 ・鳥ばか一代
 ・炭坊主
 ・炭の屋 でですけ
 ・でですけ Wajia

[神奈川エリア]
 ・ニクズシヤ

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第256回 二月の人

二月は逃げ月と言う人がいる。他の月よりも日が少ないから、あっという間に月が逃げ去ってしまうことから、そう言われるのだろう。今年も二月は二十八日までだ。
 なるほど卓上カレンダーの二月を開いてみると、最後の方はすかすかの空白になっている。他の月より二十九、三十、三十一の部分は白紙の状態なのだ。
 これでは、二月のカレンダーは淋しいだろう。予定の会合日や観劇、検診日を書き込んだ後にそう思った。
 そこは本来なら、二十九日の行事予定を書き込む場所だ。だが、二月の場合、そうなっている。
 そのとき、ボールペンを持っていたから、冗談半分で思わずその空白に走り書きしてしまった。
「締切守るぞ!」
 私は小説家なのだ。
 かつては趣味で書いていたのが仕事になってしまった。一ヵ月過ごした後に、そのページにたどりつけば、自分でも頷けるような激励になるのではないか?と思えたからだった。締切守る宣言なんて、自分らしくもないな、と思いつつ。
 おかしなことに気がついたのは、数日後のこと。月末近くに知人たちとの集まりが決まり、その知らせが届いた。忘れないようにカレンダーに書きこんでおこう、とめくって予定を書き込む。元に戻そうとしたときだった。カレンダーが、なぜかぱらっぱらっとめくれたのだ。
 あれ?
 そこは二月カレンダーの月末の余白だった。
「締切守るぞ!」と見覚えのある自分の文字がある。
 だが、その下に見なれない書体の文字が書かれていた。
「締切守るって大好き!ステキよ」
 目玉が飛び出るほど、驚いた。それは私の書いた文字ではなかった。美しく品のある文字だった。男性が書いてもこのような文字にならない。細くて柔かく、流れるような書体だった。
 思わず私は顔を上げ、自分が今いる周囲を見回した。
 それは私の仕事部屋の中だった。部屋の中には私しかいない。誰も部屋の中には入ってこれない。
 私は首をひねりながらも、その下の余白に書きこんだ。
「ありがとう。ステキと言われて嬉しいよ。君は誰?女の人?」
 なかなか返事はなかった。仕事の合い間にその二十八日の翌日の余白を覗いた。「そう。会いたいな」と、ある日書きこまれているのを発見したのだ。すぐに、その下に書きこんだ。二月二十六日のことだった。
「いいよ。会おう。いつ?どこで?」
 奇妙な場所を彼女は指定してきた。
「あなたの大学の二号館の前へ、明日午後三時に行きます。青いシャツを着て」
 私が出た大学のことを知っているのだろうか?私の大学時代の知り合い?
 大学二号館前のベンチに私は行った。果たして午後三時ちょうどに青いシャツの女性が現れた。笑顔を浮かべて。
 想像を遥かに超えて彼女は美人だった。昔、好きだったアイドルや女優にどこか似ていてそんな印象を持ったのかもしれない。しかしどこかで会った気はするのだが、どうしても思い出せなかった。
「君がメモを書いたの?」私は震える声で尋ねた。
「そうよ。私、あなたのカレンダーの余白に書いたの」と彼女は言った。彼女は自動販売機に駆け寄りコーヒーを出した。それは学生時代、私が好んで飲んでいたコーヒーだった。
「どうして私が好きだったコーヒーを知っているんだ?」
 彼女は私に笑顔を向けた。それから、色々なことを私に語り始めた。彼女が語ると、私は忘れていた学生時代のことを次々に思い出していた。
 試験に遅れて必死に走って教室に飛びこんで落第点になりそうだったこと。文化祭で、前夜に徹夜してポスターを書き上げたこと。急に腹痛をおこして学内で倒れて医務室に運びこまれたこと。
 誰も、ここ迄くわしい筈はないと思うのに、現れた彼女は、すべてを自分の目で見たことのように語ってくれる。
 なぜだ。
 考えるが、もう少しでたどり着きそうなのに、その答は見つからない。しかし、彼女は全部知っていた。不思議だ。
「君は誰なの?どうして私のことを?」
「あなたは昔から小説を書いていたよね。私、あなたが書いた小説のヒロインだった。あなたは私を現実に存在するように想像していた。主人公がヒロインに出会ったのが二月二十九日だったのよ」
 だから彼女は二月二十九日の余白で実体化したのか。実は、昔、二月は毎年二十九日迄あると思いこんでいた。そして彼女が好きだったアイドルに似ているのは、そういうことだったのか。
「私のこと思い出してくれた?」
「思い出した。カレンダーに書いたのも君なんだね!」
 次の瞬間、私の前から彼女は消え去っていた。あたりを見回しても彼女の姿はなかった。
 翌日、仕事場のカレンダーの二月二十九日の余白には何も書かれていなかった。だが……そして一枚めくると、そこは三月一日。その下の狭い余白に彼女の字が。
「次は、どんな物語を書くの?」

【shiromap(しろマップ)】追加店舗のお知らせ 2025年12月分

関東で白岳商品を飲みたいとき・買いたいとき、すぐにお店が探せるshiromap(しろマップ)!
「追加されたお店を知りたい!」とのお声に応えて、前月追加店舗をお知らせいたします。

2025年12月は下記店舗が追加されました。

■飲めるお店:20店舗
[東京エリア]
 ・居酒屋 うちやま
 ・鮨 つきうだ
 ・天婦羅 みやしろ
 ・立喰すし 魚河岸 山治
 ・焼き鳥 ひら野
 ・焼き鳥 ひら野となり
 ・銀座 稲葉
 ・銀座 粋 稲葉
 ・バインセオサイゴン 虎ノ門
 ・炉端と地鶏 橙 あいべ
 ・匠屋 あいべ
 ・OKIBI AIBE
 ・白金高輪ぶち
 ・アジアンダイニングバー ヒマラヤ 上野店
 ・焼肉じゅらく苑
 ・縁天
 ・神田 GOTARU
 ・串焼酒房 よいやさ
 ・串焼きショップ 湯川
 ・鉄板酒房 ふわり

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【shiromap(しろマップ)とは】
登録件数3,000店舗超!首都圏で白岳商品が「かえるお店」「飲めるお店」を検索できるナビサイト!
「しろ」などの商品ごと、最寄り駅、エリア、店名などでも検索が可能です。
Google Maps上の表示ができて、行きたいお店の道順が分かります。

第255回 十年賀状

新人の彼にとっては、初めての年賀状配達になる。
 その田舎の郵便局の大晦日。彼は仕訳け室の片隅に、ぽつんと木箱が置かれていることに気がついた。古びた木箱で、ずっと置かれていたらしいが、何故か今日まで気がつかなかった。
 彼は先輩に尋ねた。「これ、なんですか?」
 先輩は、眉を寄せた。「ああ。未処理年賀状だよ。七、八年前の大掃除で出てきた。そのままになっているんだ」
 彼は、木箱を開いてみた。少し色が黄ばんだ年賀状が一枚だけ入っていた。そして、その年賀状の年は、なんと十年前だった。ちゃんと住所もあるというのに。

 -あけましておめでとう。
  今年も仲良く過ごそうね。
  由香里

 差出人は女性の名前だけがある。
 女性の名前。住所はない。
 宛先の住所は書かれていた。住所は彼の配達担当地域だ。これもやさしい文字で書かれている。
「これ、明日、届けようと思いますが」
「その住所。家はあるが、誰も住んでいない。返送しようにも差出人の住所もわからないんだよ。そして十年も前だよ」
 年が明け、彼は多くの年賀状を抱えて配達に出た。ほとんど配達を終えて、彼の手元には一枚だけが残った。あの十年前の配達されなかった年賀状だ。今もその住所には古びた無人の家があるのだろうか?
 果して、その家を彼は訪れた。
 無人ではなかった。家の中から明かりが漏れているではないか。彼は入口で叫んだ。
「はい」と返事がある。しばらくの間の後、玄関が開き、男が顔を出した。二十代も終ろうかという男だった。
「あ、郵便局のものです。大変申し訳ないのですが、十年前に未配達になっていた郵便物をお届けにあがりました」
 男は古びた年賀状を受取り不思議そうに裏返し、驚きの声をあげた。
「由香里から!」
 大事な人から年賀状だったのだろう。これほど感情の表れた声をあげるなんて。きっと、何故こんなに遅くなったのだ、と文句を言われるのだろうな、と彼は覚悟した。
 しかし、……男は涙腺がゆるんでしまっているようだった。鼻水をこらえる様子まで、はっきりとわかった。
「本当に申し訳ありません。十年間も、この年賀状をお届けできなかったなんて」
 男は何度かうなずき、受け取った年賀状をやさしく自分の胸にあてた。そして、やっと笑顔を浮かべた。
「いや、心配しないでください。届かなかった理由はわかりますよ。ぼくは県外に出ていったし、その後、ここにいた家族も他所に出てしまった。うまく住所変更もできていなかったみたいですね。
 この年賀状をくれたのも幼い頃からの友だちなんです。十年前に彼女も急に引っ越してしまった。それから連絡も途絶えてしまって…」
 そしてもう一度、年賀状を男は見る。
「今年も仲良く過ごそうね…か。由香里もこの後、県外に出たんだろうなあ」男は目元を押さえ、きまり悪そうに笑った。「あ、この家は、まだ父の名義なんです。年末に、ぼくは帰ってきて、家の整理をしていたんですよ。十年ぶりに訪れたわが家。なにもかもがなつかしい」
 そして郵便配達の彼に向かって、感慨深げに言った。
「……でも、十年遅れて…しかも、ぼくがいるときに届くなんて。なんか由香里がぼくのことを応援してくれていたみたいだ」
「この家には、ご家族で帰られたんですか?」
「いえ、ずっと私はひとり者です。家族は誰もいません。気楽なものですよ…」しかし、その話かたには、どこか自嘲的に聞こえるものがあった。男はずっと独身を通してきたかのようにも見えた。
 そのときだった。家の固定電話がけたたましく鳴った。「あ、この電話、まだ使えるんだ」と言いつつ受話器をとった。
 彼は耳を疑った。
 受話器をとった。それから「由香里?」
 男自身も驚いているのは明らかだ。彼も自分の耳を疑っていた。
 男は言う。
「うん……。うん……。久しぶり。元気だったみたいだね。もちろん……。もちろん会いたいよ」
 男は信じられない表情で電話を切り、年賀状を彼に差し出した。
「信じられますか。この彼女からですよ。今日、たまたま帰省していて……通じないとわかっていても昔の番号を覚えていたから電話をかけてみたって、信じられない。繋がったって。会いたい…そう言ってくれました。この十年前の年賀状。きっと意味があった気がする。だから今日だったんだ。この年賀状。由香里にも見せるつもりです。これは…十年遅れの新年の奇跡です」
 深々と男は頭を下げた。

 彼は配達用の自転車のサドルに足をかけた。
――郵便物は遅れてもいい。届くべき場所に届くなら、それは『間に合った』ということではないのか?
 ふとサドルの上に年賀状が残っていた。さっき渡した筈の十年前の年賀状。彼はあわててそれを渡すために引返した。灯りはもう消えていた。玄関を開けようにも固く閉じられていた。人が住んでいる気配はない。まだ数刻前なのに。
「あの…」後ろから若い女が携帯電話を持ち、立っていた。彼に言った。
 彼は振り返った。「由香里さん」思わず彼女の名を呼んだ。女は頷く。
 「何故、私の名を?」
北風が二人の間をやさしく
通り過ぎていった。

熊本城マラソン2026記念ボトルを限定発売!

2026年2月15日(日)に開催される「熊本城マラソン2026」を記念して
「熊本城マラソン2026記念ボトル」を限定発売いたします!
 
上品な香りと軽やかな口あたり、そして透明感のあるすっきりとした味わいが特長の「白岳しろ」の限定ボトル。
今年は、大会イラストをあしらったデザインの限定ラベルとなっております。
 
目標達成の一杯に、ご家族やご友人の熊本城マラソン完走記念のプレゼントに。
この機会に是非、お買い求めください。
 
<商品概要>
■商品名
熊本城マラソン2026記念ボトル【白岳しろ 25度 720ml】
 
■パッケージ/価格
白岳しろ 25度 720ml/1本 1,450円(税込)
 
■販売
①2025年12月26日(金)~

白岳伝承蔵 / オンラインショップ

https://hakutake-shop.jp/view/category/marathon2026
 
②2026年2月13日(金)12:00~20:00
      14日(土)10:00~20:00
 熊本城マラソン2026 EXPO会場(花畑広場)
 
③2026年2月15日(日)
熊本城マラソン2026 フィニッシュエリア(二の丸広場)

【新商品】新しいギフトセット「BEAR’S BOOK GIFT BOX」が登場!

本日12月19日(金)より、人気のクラフトジン「BEAR’S BOOK」と「BEAR’S BOOK THE MAGIC」をセットにした、特別なギフトBOXが登場しました。

BEAR’S BOOK GIFT BOX

【商品概要】
商品名:BEAR’S BOOK GIFT BOX
容量:BEAR’S BOOK 45% 700ml / BEAR’S BOOK THE MAGIC 45% 500ml
発売日:2025年12月19日(金)
価格:13,000円(税込)
公式ECサイト:https://ts-craft.jp
※本商品は、特設ECサイト及び伝承蔵での限定販売となります。

BEAR’S BOOK GIFT BOX

「二冊の物語を、一つの贈り物に。」
熊本の自然が紡ぐクラフトジン「BEAR’S BOOK」と、華やかな魔法を秘めた「BEAR’S BOOK THE MAGIC」。
古書を思わせるデザインに、二つの物語を閉じ込めた贅沢なセットです。
大切な方への贈り物に、ぜひご利用ください。